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脳科学者  澤口俊之氏による脳科 学情報

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スイーツを食べすぎているとうつ病になりやすいとの調査報告

NEWS ポストセブン  11月23日(水)7時5分配信

「甘いものは別腹~」なんていってついついスイーツを食べすぎてしまいがち。だが、食べ過ぎには問題があると語るのは『ホンマでっか!?TV』(フジテレビ系)でおなじみの脳科学者・澤口俊之氏だ。以下、澤口氏の解説だ。

* * *

私たちはなぜ甘いものを好むのでしょうか? ひとつめの理由は、私たち人類の進化の歴史に関係しています。人類が属する霊長類の食性は、大きく果実食と葉食に分けられます。葉食の典型はゴリラです。人類により近いチンパンジーは果実食です。ですから、甘みのある果実に近いスイーツを人類が好むのは、進化的に当然の流れだといえます。

ふたつめの理由は、「脳」にあります。脳はブドウ糖を主なエネルギー源とし、かつ、カロリーを多く消費します。ですから、スイーツのように甘くて高カロリーの食べ物は、脳をよく使う人類にとって魅力的なものなのです。

ブドウ糖は米などの炭水化物からも作られますが、消化吸収に時間がかかるため、果糖や砂糖から摂取したほうが速く効果を得ることができるという特徴があります。

逆に体内からブドウ糖が減ってしまうと、エネルギー源が少なくなるので、脳の働きが鈍り、イライラして攻撃性が高まることもあります。そんなときに甘いものを補給すると、攻撃性を弱める効果もあるのです。

とはいえ、子供のころからスイーツを食べすぎているといろいろな問題が起こります。

甘いものは、食べると脳内の報酬系が活性化されドーパミン量が増え、快感を得られるため、ついつい多くとってしまいがちです。そして、その行く末は肥満です。

ところが、人は肥満体質になると、報酬系に耐性ができ、活性化しにくくなることがわかっています。そのため肥満の人は、以前と同じような快感を得るために甘いものをより多くとってしまい、その結果、ますます太るという負のスパイラルに陥ります。

この他に、甘いものの食べすぎは、すい臓がんのリスクになるという報告もあります。

「有酸素運動は毎日30分続けるのが理想。週に1回、長い時間運動をしても、脳に行きわたる酸素や栄養は限られています。毎日、脳に刺激を与えることが重要なのです。運動をする暇がない人は、掃除や洗濯などの家事を楽しい運動に見立てましょう。ゆっくり呼吸をしながら、体全体を動かすように、家事をするのです」(伊藤さん)

さて、ブドウ糖が減っているときに甘いものを食べると攻撃性が低下すると前述しましたが、適量を超えて甘いものをとりすぎると、逆に攻撃性を高めてしまうことも証明されています。糖分のとりすぎに脳が慣れてしまうと、ブドウ糖をとっても脳が活性化されなくなって、イライラが続いてしまい、その結果攻撃的になるのです。子供では甘い飲み物や砂糖のとりすぎで・キレやすくなる・らしいという報告もあります。

また、「甘いものの食べすぎ」の悪影響は、うつ病にも関係していて、スイーツを食べすぎているとうつ病になりやすいという調査報告があります。ただし、果実に含まれる糖分であれば問題ないようです。

※女性セブン2011年12月1日号

参照記事

アルツハイマー 大学以上出た人の発症危険度は一般比47%

NEWS ポストセブン  11月23日(水)7時5分配信

白澤卓二氏は1958年生まれ。順天堂大学大学院医学研究科・加齢制御医学講座教授。アンチエイジングの第一人者として著書やテレビ出演も多い白澤氏によると、アルツハイマー病の発症リスクと学歴には、大きな相関があるという。

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アルツハイマー病は、高齢期における脳の変性疾患で、次第に学習機能や認知機能が低下し、最終的には寝たきり状態に陥り介護が必要となる。「ボケ」をもたらす代表的疾患だ。

アルツハイマー病の早期発見は難しく、脳の変性病変は進行性で未だに治療法が確立されていない。全世界で3390万人と推定されるアルツハイマー病の患者数は、人口の高齢化に伴い40年後には約3倍に増加すると予測されている。

カリフォルニア大学サンフランシスコ校のデボラ・バーネス助教授とクリスティーネ・ヤッフェ教授はアルツハイマー病の発症要因の中には、喫煙など修正可能な危険因子が多数あることに注目、修正可能な7つの因子の影響を減らすことにより、 相当数のアルツハイマー病の発症を予防できると推論した。

バーネス博士らが注目した危険因子は、【1】喫煙、【2】低身体活動、【3】低教育水準、【4】中年期高血圧、【5】糖尿病、【6】中年期肥満、【7】うつの7つの危険因子だった。2010年に米国立衛生研究所が発表した「アルツハイマー病と認知症の危険因子に関する包括的なレビュー」を分析に用いた。

博士らの解析によると、これらの7つの因子が発症に関与していると考えられる患者数は世界レベルで1720万人(全患者数の約50%)。各因子別に見てみると、世界レベルでは低教育水準の影響が最も大きく(650万人)、リスクが倍になる。

一般の発症危険度に比べて、大学卒業以上の高等教育を受けた人は発症危険度が47%、職業的達成度の高い人は44%、IQの高い人は42%、知的好奇心を刺激する趣味をもつ人は50%も低かったのである。

※週刊ポスト2011年12月2日号

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