最新の脳科学情報はトップページからご覧いただけます↑↑↑



脳科学者  澤口俊之氏による脳科 学情報

脳科学最新ニュース一覧

緑茶カテキンの効用続々 コレステロールが低下 アルツハイマー予防も

産経新聞  11月29日(火)7時55分配信

嗜好(しこう)品として長年飲み続けられてきた緑茶。冬場は、インフルエンザ予防に茶うがいなどを行う人も多い。しかし、緑茶に含まれるカテキンがコレステロールの吸収を抑制するなど、生活習慣病やアンチエイジングなどの効用が改めて注目されている。(谷内誠)

◆摂取で症状改善

11月19、20の両日、名古屋市で開かれた「第18回日本未病システム学会」で、茶の渋み成分「カテキン」配合飲料とコレステロール低下剤を併用した場合、「有害事象を認めず、コレステロール低下効果があることをヒトを対象とした臨床試験で確認した」ことが発表された。

試験を行った日本大学医学部の松井輝明講師は「カテキンが持つ脂肪吸収の抑制とコレステロールを下げる2つの機能を持つトクホ(特定保健用食品)飲料茶を飲む試験を行った。コレステロールには善玉(HDL)と悪玉(LDL)があるが、複数種あるカテキンの中でエピガロカテキンガレートをはじめとした『ガレート型カテキン』を含むものに有効性が認められた。コレステロールは下げすぎても良くない。コレステロール低下薬とトクホ飲料を飲んでもそうならなかったことで、緑茶の安全性が証明された意味は大きい」と話す。

消化器疾患が専門の松井講師はこれまでに、カテキンが胃粘膜のただれなどの変化が認められないのに、胃痛や胸焼けなどを起こす「機能性胃腸症」に有用であることを発表。実験用のネズミにストレスを与え、人為的に胃粘膜にただれを起こしたものがカテキン投与で改善されたことを実証した。「人間も、カテキン摂取で症状が改善されたことが分かっている」(松井講師)

◆古典的な食材を

11月21日、横浜市で開催された「緑茶と健康フォーラム」で、近藤和雄・お茶の水女子大学大学院教授▽鮫島庸一・静岡県掛川市立総合病院医監▽提坂裕子・伊藤園中央研究所所長-が講演を行い、健康維持に緑茶がいかに有効かをアピールした。

近藤教授は「脂肪摂取量が諸外国と変わらないフランス人には、赤ワインを飲むために虚血性心臓疾患の少ない“フレンチパラドックス”がある。日本人は喫煙率が高いのに同疾患が少ないのは、茶を飲む“ジャパニーズパラドックス”だ」と指摘。茶産地の静岡県掛川市などにメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)が少ないことから、緑茶の生活習慣病の予防効果を“掛川スタディ”として検証する鮫島氏は「医療費が少ない掛川市のケースを全国へ」と訴えた。提坂氏は「脂質吸収抑制をはじめ、カテキンの持つ可能性を今後も研究し続けたい」と話した。

緑茶は、アルツハイマー病予防にも効用があることが指摘されている。

アンチエイジング研究の第一人者、順天堂大学の白澤卓二教授は、東京都老人総合研究所との共同研究でマウスにガレート型カテキンを投与する試験で、「アルツハイマー病になると脳の表面に現れる老人斑(はん)が小さくなることが分かった」という。白澤教授は「人間への研究はこれからだが、緑茶をはじめ、納豆やみそなどの発酵食品など日本の古典的な食材を見直したい」と話している。

参照記事

トップへ戻る
inserted by FC2 system