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脳科学者  澤口俊之氏による脳科 学情報

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左利きはADHDや統合失調症のリスクが高い=調査

ウォール・ストリート・ジャーナル  12月7日(水)10時1分配信

左利きの人はこれまで数世紀にわたり好奇心や汚名の対象とされ、恐れられることすらあった。研究者たちは今では、字を書く、食べる、ボールを投げる、といった動作に一方の手を使う原因を理解することが科学的に重要だと認識している。

専門家によると、利き手は脳がどう配線されているかを示す。そのため、利き手の研究は、左利きの人に多い失読症、統合失調症、注意欠陥・多動性障害(ADHD)など、脳の発達に関連した障害を理解するヒントになる可能性がある。

専門家の推計によれば、左利きの人の割合は全体の約10%、両利きの人は1%。遺伝は一因にすぎず、遺伝子が全く同じ一卵性双生児でも常に利き手が同じとは限らない。

研究者によると、子宮の中にいたときのストレスなどの環境要因のほうが遺伝よりも大きい。たとえば、出産時の母親の年齢が高かったり、生まれたときの体重が少なかったりしたケースだ。妊娠中に普通にはない高いストレスを受けた母親の場合、左利きの子が生まれる確率が高くなる。2009年に出版されたニューロサイコロジア誌に掲載されたリサーチのレビューでは、利き手の決定要因の約25%が遺伝と推計している。

各種調査の結果では、一般的な見方に反して、右利きと左利きの平均的な知能指数(IQ)に大きな差はない。創造性の要素とされる発散的思考、つまり、既存の知識を新たな概念に発展させる能力については、左利きのほうが高いことを示す証拠もある。ハーバード大学が最近大量の所得データベースを分析したところ、左利きの人は右利きの人に比べ給与が平均10%程度少なかった。ただ、それまでの調査では、結果はまちまちとなっている。

精神疾患や発達障害に関して、左利きの人はより高いリスクを抱えているようだ。左利きの人は、人口に占める比率が10%なのに対し、統合失調症の人に占める割合は約20%だ。失読症、ADHD、気分障害との関連を報告した研究もある。

原因はわかっていない。科学者たちは、脳の側性化として知られる概念に関係している可能性があるとみる。脳は2つの部分からなり、それぞれ別の機能を受け持っている。たとえば言語処理は主に左脳が行う。右脳と左脳は多くのやりとりがある。

右利きの場合、左脳が優勢だ。一方、オランダのユトレヒト大学医療センターで脳の側性化について研究するメッテン・ソマーズ氏によると、左利きの人の70%は脳の主な機能である言語中枢機能を左脳に頼っている。このことに問題はないようだと科学者たちは言う。

ソマーズ氏は、左利きの残り30%は右脳が優勢か左右の脳に分散しているようだと指摘する。この場合、学習などに問題が出やすかったり、脳障害のリスクが高かったりといった可能性があるという。

一方の脳が優勢なことは普通であり、そのほうが効率的だ。どちらも優勢でない場合、つまり均衡がとれている場合は、障害に関係があると考えられていると研究者らは言う。たとえば、複数の調査によると、統合失調症の人はそうでない人に比べ、どちらも優勢でないことが多い。

ミッドスウェーデン大学のアリーナ・ロドリゲス教授は08年の研究で、左利きや両利きの子どもの言語障害リスクやADHDリスクが高めであることを突き止めた。また、昨年発表されたフィンランドの子ども8000人弱対象の調査では、左利きよりもむしろ両利きのほうがADHDの症状との関連が強いことを発見している。

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