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脳科学者  澤口俊之氏による脳科 学情報

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<脳>前頭葉に「不安の源」 米大チーム、サルで実験

毎日新聞 4月10日(火)2時31分配信

脳内の「不安の源」と言える場所が、思考をつかさどる前頭葉にある前帯状皮質の前部(pACC)にあることを、米マサチューセッツ工科大の雨森賢一研究員(神経生理学)らのチームが突き止めた。PTSD(心的外傷後ストレス障害)やうつ病などさまざまなタイプの「不安障害」のメカニズム解明や治療法確立につながる可能性がある。8日付の米科学誌ネイチャーニューロサイエンス(電子版)に掲載された。

 人の研究では、不安を強く感じる人は「不快な刺激」を過大評価するため、うつ病患者は「報酬」を過小評価するために、いずれも不快な刺激を拒否する割合が高いことが分かっている。

 サルを使って実験した。体に空気を吹き付ける「不快な刺激」と、「報酬」にあたるえさの組み合わせの量や質を変え、受け入れるかどうかの意思決定をさせることで、サルがどのように不安を感じているかを調べた。

 その結果、不快な刺激と報酬のセットを受け入れる時も拒否する時も、pACCで神経細胞が活発に働くことを発見した。この領域の一部に微小な電気で刺激を与えると、不安に駆られて不快な刺激を拒否する選択の頻度が高くなった。また、この部分が活発化しているサルに抗不安薬を投与したところ、過剰な拒否の状態が元に戻った。このことから、pACCが意思決定を制御し、不安の源になっていることが分かった。

 雨森研究員は「こうしたメカニズムの解明が、不安に振り回される人に対するより確実な治療法の確立につながれば」と話している。【久野華代】

参照記事

     → http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120410-00000009-mai-soci



    <女性ホルモン>エストロゲン、遺伝子活性化させ排卵促す

    毎日新毎日新聞 4月10日(火)5時0分配信

    女性ホルモンの一種「エストロゲン」が脳内のたんぱく質「キスペプチン」の遺伝子を活性化させて排卵を促す仕組みを、名古屋大大学院生命農学研究科の束村博子准教授らの研究グループがマウス実験で明らかにした。家畜の繁殖や不妊治療への応用が期待されるという。9日に米科学誌「米国科学アカデミー紀要」電子版に掲載された。

     束村准教授らのグループによると、マウスにエストロゲンの粉を詰めたシリコンチューブを移植。マウスのエストロゲンの血中濃度は高まり、脳でキスペプチンを作るための遺伝子を収納しているたんぱく質に働きかけ、遺伝子の働きを促した。この結果、キスペプチンが活発に分泌され、排卵が促されたという。

     束村准教授は「ヒトや家畜の排卵障害の治療法開発への糸口になる。家畜を繁殖させて食料問題を解決する一歩になれば」と話している。キスペプチンは11年前に発見され、動物の生殖を促す働きがあるとして近年、研究が進められているという。【河出伸】

    参照記事

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