脳内物質を直接検出、画像化=動物組織片で新技術―関西医科大
時事通信 4月29日(日)19時24分配信
脳で不足するとアルツハイマー病の原因となる神経伝達物質「アセチルコリン」について、マウスの脳の組織片で直接検出して分布を画像化する技術を開発したと、関西医科大の矢尾育子講師らが29日までにドイツの分析化学誌電子版に発表した。
アセチルコリンは動作が緩慢になり、歩行困難などの症状が表れるパーキンソン病にも関与している。新技術はこれらの病気が発症し、進行する仕組みを動物実験で解明して患者の治療や予防につなげるのに役立つと期待される。
新技術は、田中耕一さんがノーベル化学賞を受賞したことで知られるたんぱく質にレーザーを当ててイオン化し、質量を測定してたんぱく質の種類を決める方法が基本。特定の物質が実験試料のどこにどれぐらいあるか画像化する「質量分析イメージング法」も実用化されているが、分子のサイズが小さく、微量しかない物質の場合は難しかった。
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