魚に「利き鼻」あった 脳内の新生細胞、左右決める
朝日新聞デジタル 5月21日(火)17時2分配信
魚にエサのにおいをかぎ分ける「利き鼻」があることを、日仏の研究チームがゼブラフィッシュを使った実験で突き止めた。左右どちらの鼻が利くかを決めるのは脳の中で新しく生まれている神経細胞で、本来の利き鼻が使えなくなると反対の鼻を利かせることができるという。
脳の神経細胞は通常、生まれた後は減る一方で新しく作られない。だが、例外的に生後も新しく作られる場所がわずかにあり、嗅覚(きゅうかく)に関係する「嗅球」もその一つ。研究チームは、新しく作られた神経細胞と嗅覚の関係を調べた。
実験では、ゼブラフィッシュの片方の鼻の穴に栓をした上で水槽の片隅にエサのにおいをたらし、泳ぎ寄るか調べた。その結果、左の鼻に栓をした時だけ反応がなく、通常は左の鼻でにおいを感知していることが分かった。また左の鼻に栓をして1週間ほどたつと、右の鼻でにおいを感知しはじめることも分かった。
朝日新聞社
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